POSO ―ある一つの戦争。

荒れ果てた世界に、平和も戦争も無い。
ただあるのは、絶対の―
―混沌だけ。
 
戦争だ、とか平和だ、とかってのはそれを感じないくらい平和な人たちが言えることであって。
本当に荒れているところでは平和も神もいなくって。
ただあるのはDead or Aliveの世界。
たとえ今日生きていられても明日はきっと死んでいる。
いや、生きてるのも死んでるのも同じだ。
 ―そういう世界なんだよ。
 
生きるためには老若男女問わずして殺さなければならない。
"必要とあらば親族、飼い犬まで。"
自らが生きるためにはほかの全てを排除しなければならない。
―行く手を阻む全てを、排除しなければならない。
そうでもしないと、誰かに殺されるから。
 
この世界に神はいない。
あるのは絶対的な力と権力、そして多彩な武器と肉片だけ。
感情論ではなく、結果論として。
 
ただの肉片へと成り下がった自らの子ですらまだ愛する親。
彼らへの同情が無いわけではない。
ただ、兵士達にも、闘士たちにも、同じように護りたいと願うものがある。
それを護るためには、ひたすらそれを阻むものを削除しなければならない・・・。
 
誰かが叫んだ。
―"真の平和とは、人類が滅亡することなり。"と。