親友へ捧ぐ
ついにこの時が来たか…。
悲しいね。
割りと長い間君と一緒にいたけれど、もう君とも、終わりなのかな。
思えば、一年ほど前。
先任の子と同じくらいの能力をかって、君を選んだんだっけ。
それからというもの、春夏秋冬、365日、24時間、といっていいほど、君はずっとボクのそばにいてくれたね。
林間学校やスキー教室にもこっそりついてきてくれたっけ。
外に出掛けるときには絶対、といっていいほどついてきてくれた君。
なんだかんだで辛く当たってた気もする。
…今悔やんでも、もう遅いけれどね。
四月になってから、君はだいぶ調子が悪くなっちゃって。
大丈夫だよね、と思いつつも、君はついてきてくれた。
そして、先日。
ついに君は…。
無理をした、そのツケを払わなくてはいけなくなってしまった。
頑張って手当てはしてみた。
だけど君は…日に日に悪くなっていくばかりだった。
…そして今日。
…君は、帰らぬ人となった。
君との日々は、決して忘れない。
忘れられるわけなんて、ないけどね。
けれど、けじめはつけなくちゃ。
…だから。
…これで、お別れだ。
じゃあね。
…今まで本当にありがとう。
…そして、
…さよなら。
先任よりも長く、先任と同じくらい素晴らしかったよ、君は。
…さよなら、2代目イヤホン。
君が再び音を奏でられるようになる、その日まで。