全て
あなたの信じているもの。
ボクの信じているもの。
もしどちらかが仮に世界の全てだったとするならば。
どちらかが抱いていたその世界は偽りになる。
ボクの世界とあなたの世界は違うけど。
ボクにとってボクの世界は全てで。あなたにとってあなたの世界は全てなんだ。
あなたにとってボクの世界は偽りで。ボクにとってあなたの世界は偽りなんだ。
それは、環境が違うから。見てきたものが違うから。
まずなによりも。
あなたはボクを見ている、ボクはあなたを見ている。
それだけで、十分ボクとあなたとの違いが証明できるんだ。
否定するのは簡単だから。
肯定するのは難しいから。
ボクは馬鹿だから、否定を続ける。
否定をし続けることによって自分を支える。
・・・それしか能の無い人間だから。
全て。
それは偏見である。
偽り。
それは偏見である。
あなたのその色眼鏡。
ボクのこの色眼鏡。
みんなみんな色眼鏡。
だから意見は食い違うんでしょ?
信じるものが違うから、その人の根となる部分が一人一人ちがうから。
だから、「人と違う!」だなんて叫ばなくったっていいんだよ。
十分違うんだから。
空虚。
ボクはそれを愛している。
愛すら空虚であるが、ゆえに愛してやまないのだ。
―愛が見えない世界だから。
空虚が僕を愛してくれるから。