量産型

詰まるところ、自分は。
人並みなのかな。
 
 
今日は、地元の祭がありました。
 
久々に家族以外の異性の笑顔を見た。
 
 
正確に言うと…その…なんだ、同級生、なんだ、うん。
…しかも二人。
 
 
 
 
…残念ながら、嘘ではございません。
 
 
ちなみに話した内容としては、塾時代のメンバーで同窓会しない?とかそっちの調子どうよ?みたいな、そんな、他愛の無い話。
 
…自分の学校、同性しかいないんですよね。
や、先生はどちらもいますが。
 
ただ、偶然、何の気なしにあってしまっただけなのに、内心、期待していた自分が、無性に悔しい、悲しい。
 
 
さてさて。
まあ、向かいに楽しそうに話す同級生たちですよ。
で。
まあとりあえずついていって、話を振られたら適当に答える自分ですよ。
…なんか、自分、こういうキャラ?
 
とりあえず、友達の輪を広げますから、そんな目で見ないでください…。
 
…確かにね。
自分から話しかけることはそう多くないよ。
未だにクラスメイトの名字覚えてないよ。
…すいません。
だけど、そんなに「トモダチ」って必要かね?
…そう思う自分が、やっぱりいる。
 
 
一人は近くにすんでいるわけではないので、近くの駅まで見送りに。
 
=「実質二人きりの祭」
 
 
 
 
 
 
…確かにそうではあったんだが。
期待していた人、すいませんでした。
普通に会話してただけです。
デートの約束はおろか、手を繋いだり、とかってのは一切ありませんでしたよ。
もうその頃には自分も期待はしていなかったがね。
 
 
ただね。
帰り際にふと思ったよ。
 
 
…あぁ、自分ってやつは。
人並みの優しさで。
人並みの鈍感さで。
他人より適当で。
他人よりシャイで。
他人より奥手で。
 
何より、他人より、人に触れられない。
 
 
…そう思った。
確かに思った。
それは同級生と話していていくうちに、ひしひしと、傷口に塩を塗った感じが、伝わってきた。
 
 
煙たい屋台を抜けて。
見慣れたバス停まで行き。
バス停で解散する頃には。
 
自分の小ささと、圧倒的な人ごみの渦を、感じないではいられないでいた。