敷き詰められた殺意に横たわる
 
柔らかな絶望が眠りを誘う
 
あらゆる動乱の詰まった掛け布団を羽織る
 
悪魔のささやく枕に頭をのっける
 
 
あぁ、気持ちいい
 
こんなにも温かな死を迎えられるなんて
夢にも思わなかったろう
 
 
―もう他の夢なんて見ないけど
 
 
 
 
裸一貫になって飛び込む
 
すぐに誰かの涙に濡れた
 
気持ち悪い
 
なんとか顔をだしてみた
 
なんときれいなモノクロ画像
 
こんなに鮮やかなモザイクもなかなか見れないだろう
 
嬉しくなって不安の海を泳ぎ出す
 
海の底が見える
 
あそこには何があるだろう
 
きっと何もないだろうな
 
そこにいきたい
 
そこでいきたい
 
 
―呼吸なんてとうの昔に忘れたけど
 
 
 
 
 
呼吸を思い出す
夢から覚める
 
 
なんだ
今日もいきるのか
 
なんとつまらない
なんとつまらない
 
これが生か
 
 
 
空気は汚れている
やけにうるさい
 
これが生か
 
 
 
 
早く
 
早く?