浮遊感

ここにあるこれはなんなのだろう
こんなにあいまいで
こんなにゆらぐ
さわらずともゆれるがゆえに
ただのかぜすらきょういとなる
そうかとおもえばじしんにはつよい
たおれやしないしおれもしない
つよいんだかよわいんだか
 
 
 
かがみにうつるそれはたいそうぶきみなもので
それじしんがそれにおののくほどだ
しかしそれからめをそらしたならば
やさしくもすえおそろしいこんとんが
そこなしのとこやみがまっているから
それよりはまだたえられるがゆえに
それはかがみをみつめている
 
 
 
これはなんなのか
それこそがそれがそれたるゆえん
これこそがこれがこれであるためのじょうけん
それすらうしなったときこれはこれではなくなって
どれかもわからぬあれとかす
 
 
 
そのめはなにをみつめているのか
ひかりをうしなったさかなのめは
はんびらきのそのまぶたは
しょうてんのさだまらぬそのくろめは
いったいぜんたいなにをのぞんでいるのか
 
 
はやりのふくもきない
ぶらんどもきにしない
ただぼんやりとそれをかんじているだけ
そんなからだが
そんなわたしが
いったいぜんたいなにをきようというのか
ぶんめいもしりしよくもちょうわもにあわぬこのからだが
いったいぜんたいなにをしようというのか
 
 
 
 
 
ぼんやりと
ばくぜんと
りあるでもいめーじでもない
いっしゅのちょうげんじつ
よくあるちょうげんじつ
 
 
 
これは なんだ
あくむではないし
りありてぃもない
 
それは なんだ